「1年、。今年の春から氷帝学園高等部に外部編入してきました。

 趣味は、日吉との友情を育むこと。特技は不運。マイブームは明日への希望。」



「ふてくされた自己紹介、ご苦労だったな。」


「最近、殺意が芽生えた人は、跡部先輩と関西人の先輩です。」


「俺の名前、知らんのかいな…。」











06.マネージャー説明会が欲しかった。











「さて、無事にがマネージャーになったわけだが。何か有るか。」



「はいはーい!」


「向日。言ってみろ。」


「俺たちの名前覚えてもらわなきゃダメじゃね!?」


「そうだね。岳人の言う通り。俺は、滝萩之助。2年だよ。」








おかっぱ先輩の助言により呪いに使う…じゃない。

コミュニケーションに使う呼び名を教えてもらうことに。

まずは着物が似合いそうな人、滝先輩、ね。よし。お姉な先輩だ。








「俺は宍戸亮。同じく2年だ。よろしくな。」



「俺は、さっき教えたもんねぇ。ニシシ!」


「芥川先輩ですよねー。」


「ジロー先輩で良いC!よろしくね!オヤスミ!」


「えぇぇええ!」








いきなり寝出したよ!


なんだこの人!








「同じく2年、俺は向日岳人!
 
 向日って呼びにくいから俺もジローみたいに砕けて呼んで良いぜ!」


「わかりました、おかっぱ先輩。」


「砕けすぎだろ!もうちょいカタチを残せよ!」


「わかりました…がっくん先輩。」


「よし。」


「(良いんだ。)」








「…。」


「え、日吉言わないの。」


「言う必要ない。」


「…ぴよしわかぴね。」


「お前の隣の席の日吉若。以上。」








「俺は、鳳長太郎。これから色々とよろしくね、さん。」


「鳳くん、長太郎って言うんだね。」


「そうだよ、呼び方は何でも良いからね。」


「うん、わかった。ワンコって呼ぶね。」


「ごめん、名前とかでお願いして良いかな。」








「…ウス。」


「やぁ、樺地くん!」


「なんだ、樺地とは知り合いなのか。」


「はい。今会いました。」


「それを知り合いとは言わねぇ!」


「実を言うと…生き別れた双子なんです。」


「そういう無駄な嘘は要らねーんだよ!

 あー、もう良い。俺様は跡部景吾。知ってるな?」


「あぁ、はい。で、問題の関西人の先輩は、何て名前なんですか。」




「自分アッサリしてんなぁ…。

 ちゅーか、問題って何やねん。何で俺の名前知らへんの。」


「興味ないからです。」


「そこまでハッキリ言えると長所やね・・・。俺は忍足侑士や。」


「関西人の先輩って、オタクですか?」


「…日吉、自分、この子にツッコミして疲れへん?」


「俺はもう慣れました。」






「ねぇ、日吉。具体的にマネージャーって何者かな。」


「マネージャーに何者も何もねーよ。」


「じゃあ、なんで、昼休み終了直後から私は睨まれてるのかな。」








日吉は、私の質問に苦しそうな顔をしただけで。

その後、何も言わずに頭をポンっとたたいた。



教室に戻る途中の廊下、赤い上履きの女生徒やら青い上履きの女生徒やら、

もしくは、自分と同じ色の上履きの女生徒から。

私は、ものすっごく睨まれていた。


・・・それでも、教室に入ると、クラスメートは普通に接してくれて。

まぁ、怨念の目を向けるグループも有るけど。

でも、友達は普通に接してくれていたことが嬉しいから。


友達はあまり変わらないし、1日でマネージャー辞めるっていう考えは保留にしておこうかな。








「・・・・と思うんだけど、どうかな。ワトソン君。」


「考えは無しじゃなくて、あくまで保留なのか。」







* * *








今まで上ることのなかった、部室棟への階段をのぼり、


豪華な扉(しかも薔薇の模様つき)を開けると、そこは―・・・・。








「うわ、でっかーーーーーーーい。何これ、ここ、どこ。」


「アホ面かますな、見てのとおり、部室だ。」








けったいな趣味の、まるで学生らしさのかけらもない部室でした。








「違うでしょ、部室ってさ、ちょっと汗臭い木のつくりで、でも青春って感じじゃん。」


「・・・まぁ、汗臭くはねーな。」


「むしろ消臭剤の匂いだよ!あれ、嗅いだことあるよ、えっと、あ、トイレの消臭剤!」



「俺様が用意した香りを消臭剤呼ばわりか。あーん?」



「うわ、びっくりした。なんですか、登場するときは言うのが常識ですよ。」


「っは。常識なんて知るかよ。俺が法律だ!」


「へぇ、そうですか。」


「・・・・ほかに反応ねーのかよ。」


「(うわ、拗ねてる。)あ、じゃぁ。私は国家で。もしくは、最高裁判官で。」


「つくづく愉快な野郎だな、じゃあ俺は首相にでもなってやろーじゃねーの。」


「じゃあ、私は天皇陛下で。」


「・・・・。」


「・・・・しょうがないですね、拗ねないでくださいよ。1歩ゆずって天皇婦人で良いですよ。」


「1歩かよ!」



「(ガキの会話だ・・・。)跡部部長、今日はミーティングですか。」


「あぁ、そうだ。来週の連休の話もしなきゃいけねぇからな。」








来週の連休。あぁ、そういえば、4連休だっけ。

夏休み明けなのに、すごいねぇ。

あー、部活あるのかな。でも、午前だけとか。延びても、夕方か3時でしょ。

ちょっとしたダイエットだと思えば良いかな。








「来週の連休、空けとけよ。」


「はいはい、わかってますよって。部活ですもんねー。」


「あぁ。2泊3日の合宿だ。」


「・・・・え?」


「合同合宿だ。次の大会に向けて、もうオファーが来たぜ。」


「すいません、異議あり!!!」











ちなみに校舎の細かい見取り図とか知らないので、
指摘のほうは、多めに見てください...orz