僕の本当に欲しいもの



「ジロー。ジローってば。」

「むぅー・・・。」


「ごめんね。誕生日、忘れてて。」

「ハッキリ忘れてたなんて言ってるC!」


「え、だって・・・忘れてたんだもん。ごめんね?」

「むー・・・。1個だけお願い聞いてくれるー?」

「ん、良いよ。」


「羊の形したケーキに、ムースポッキーでトッピングして!」


「それを作れってこと?」

「うん!そう!」


「そんなんで良いの?」

「うん!」


「わかった。じゃあ、日曜日、楽しみにしててね!」




本当は、キミがほしいんだけど。
それを言うのは、まだ、早い気がして。

だけど

俺が、キミの身長を超えたときは覚悟してね?
まっさきに キミを手に入れるから。

身長を2センチ伸ばすなんて、成長期の俺には容易いはずだもんね。
あと、もう少し。だけど、まだ先のこと。

ぜーったい手に入れるC!!



「よーっし!たっくさん牛乳飲んでいっぱーーい寝るぞー!!」

「えっ、これ以上睡眠時間とるつもり!?」