外はムカツクぐらい、太陽が出ていて。

僕は太陽なんか、眩しくて嫌いで。

今日は、いつもより数倍嫌いになった。









タイヨウは罪なヤツ。






「うっわー!良い天気だ、コレ!」


「おー。本当だな。絶好の特訓日和だな、セブルス。」


「・・・僕は特訓などいらない。」


「何を言っちゃってるの、セブルス!このままだと明日の授業が!」


「そうそう。どんな理由であろうと、グリフィンドールに馬鹿にされちゃいけねーんだって。」


「ふん。そんなこと、とうに分かっている。」


「なら一緒に箒の練習しよーよ、ね?」








懇願するように、僕に首を傾げる

なんだその、無駄なテクニックは。

いや、無駄じゃないのだけど。

ジーっと、その大きな目は僕に訴えるかのように、僕を映す。

僕は、その目に耐え切れず。








「少し、だけなら。」








思わず、了承の意を、コイツに伝えてしまうものだから。

どうもコイツには弱いな、と感じてしまう。

隣のアークスはニヤニヤして、は嬉しそうに手を引っ張り。

僕は大嫌いな太陽の下に連れて行かれた。








「で、僕は箒の特訓で、外に連れ出されたのではないのか。」


「うん、そうだよ。」


「じゃあ何で、お前は寝っころがっているのだ。」


「光合成。」「そうそう、光合成。」


「セブルスも、こっちに寝ようよ。」








ふざけるな。僕は、箒の特訓で、お前が無理やり僕をつれてきたのだぞ。

なんで、なんで、大嫌いな太陽の下で寝なければならない。








「あ、眉間の皺、2割増し。」


「セブルスもたまには、光合成したほうが良いよ。」


「余計なお世話だ、僕は帰る。」


「また、あのセブルス室で研究かよー。」


「なんだ、その名前。セブルス室って、なんだ。」


「命名、俺。あ、待て待て。杖をしまえ!」








「セブルス。」


「・・・なんだ、。」


「セブルス、最近、ずっとセブルス室にこもってるでしょう。」


「いや、だからその名前をやめろ。」


「ご飯食べ終わるとセブルス室。談話室に居るならセブルス室。」


「・・・なにが言いたい。」


「もう少し、私たちと一緒に居たって良いんじゃないの。」


「・・・はぁ?」


「・・・別に。言ってみただけだよ。戻りたければ、戻れば良いじゃん。」








つん、と。

そっけなくが返すものだから、少し気になって、横を見た。

すると、眉を寄せ、唇を尖らせ、空に顔を向けてるソイツがいた。

あー。なるほどな。つまりは、








「拗ねているのか。」


「・・・拗ねてない。」


「拗ねているだろ。」


「拗ねてないってば。」








「無理もねーよ、セブルス。だって、お前、まじ、コモリっぱだし。」


「クリード!」








「悪かったな、。」


「拗ねてない!」


「ああ、そういう事にしておこう。」


「本当に拗ねてなんか居ないんだ!」








必死になって、僕に反論して。

さらには、興奮するあまり、上半身を起こす、








ただ1週間ほどばかり研究室に、こもっていただけなのに。

こいつは、拗ねてくれた。

僕無しでの生活は、嫌だって取って良いのか?

お前の生活の中に、僕は含まれて良いのか?








「次の、ホグズミード。お前の好きな店に行こう。償いだ。」


「ほ、本当か!?」


「良かったな、ー。で、俺も良いよな?セブルス。」


「ふん。嫌だって言っても着いて来るだろう。騎士さん?」


「あったりまえじゃん。俺は、専属騎士なんだからな。あ、お前も守ってやろうか。」


「いらない。僕は、一人で生きて行ける。」


「あ、じゃあ、私がセブルスを守ろう。ほら、これで線は3人とも繋がった。」








にっこりと、太陽を背を向けて、寝っころがっている僕とアークスに笑いかける。








太陽は、嫌いだ。

眩しいから。

目をつむって、やっと見れる存在なんて大嫌いだ。


時々、、お前が眩しく見えるんだ。



確かに太陽のように、お前は綺麗に笑うが。

時折、月のように妖しくなる。





太陽を背にして笑うは、本当に眩しくて。




一人で生きてくなんて言った僕に、守ろうとか言ったり。

1週間だけ、ほとんど時間を共にしなかっただけで怒ったり。





初めて僕を認めてもらえたような気がして。

目をつむりたくなるぐらいのツーン、が来た。

ツーンと、泣きたくなるような衝動。








「あれ、なんでセブルス、目つぶってんの。眠いの。」


「・・・うるさい。眠くない。」


「無理もないよな。こーんな、綺麗な空で、暖かくて、太陽が私たちの上に居るんだから。」


「あれ、セブルスって、太陽嫌いじゃなかったのか。」


「え、そなの。」









「別に。
 もう、嫌いじゃない。」